出会い系業者のサイト誘導がすごすぎる! 業者との闘い
出会い系サイトは競合が多いため、自分のところの出会い系サイトを使ってもらおうと必死です。
他社の出会い系サイトを見つければ、自分のところの出会い系サイトのURLを掲載しての宣伝行為をしてきます。(利用規約で、宣伝行為を禁止しているにもかかわらず平気で投稿してきます)
そのため、システム的に宣伝行為をブロック処理を導入すると、今度は利用者に成りすましてLINE IDを交換し、会話が盛り上がってきたところで「こっちのサイトで話そう」などと言って、自分のところの出会い系サイトに誘導してくる悪質な業者もいます。
私の作った出会い系サイトは、私が一人で運用していたため問い合わせや問題を1件ずつ丁寧に対応しているわけには行きません。そのため、システムを開発してできるだけ自動化する必要がありました。
そんなわけで、ここでは、なるべく手間をかけずに業者を排除しようと試みたことについて紹介したいと思います。
一日の投稿制限
業者は1日に何度も投稿してくるため、この制限を入れることで投稿を減らせるのではと考えて導入しました。
ところが、cookieを利用した簡単なものだったため、この仕組に気づいた業者にはあまり効果はありませんでした。
逆に、利用者の方から「もっと投稿できるようにしたい」という要望が来る始末だったので、12時間に変更した経緯があります。。。
文字列の入力制限
先に説明したとおり、業者は自分のところの出会い系サービスを利用してもらいたいため、利用者を業者が運営している出会い系サイトへ誘導してきます。
その際、サイトのURLを掲載する必要があります。
そこで、「http://」や「.com」「.net」といった文字列が含まれていたら、投稿できないようにする処置を入れました。
制限した頃は、業者も大文字で入力してきたりなどしてきましたが、大文字でもなんでも投稿できないようにすることで、投稿してくることはなくなりました。
ところが、実際LINEでのやり取りの方で、URLなどを教える方法になっただけで根本的な解決には至りませんでした。
そのため、以下の記事を公開することで利用者への注意を促すようにはしていました。
LINE IDの制御
LINE IDは頻繁に変えると、投稿を見たユーザとつながることができないので、業者は一定期間は同じLINE IDを使います。
そこで、通報などで業者だとわかったLINE IDを別ファイルに管理しておき、そのLINE IDで投稿しようとしても投稿できないようにする処理を入れました。
ところが、LINE IDに「★」などを入れて、「★の部分は5に変えてね」や、「LINE IDの最後に555を加えてね」といった投稿がなされるようになっただけで、こちらも解決には至りませんでした。
(まぁ業者にめんどくさい手間を与えることはできましたが、それでも投稿が減ることはありませんでした。敵ながらあっぱれです)
特定IPの投稿制限
すべての投稿の際、投稿者のIPアドレスを保持するように改修し、通報などで業者だと判明した投稿のIPアドレスを管理し、該当するIPアドレスで投稿しようとしても投稿できないように処理を入れました。
ところが、固定IPを利用していないない限りは、所詮プロバイダのIPアドレスのため、接続しないすることで新しいIPアドレスがプロバイダに割り振られるため再投稿できてしまいます。
また、プロキシを利用し投稿時にプロキシをランダムに指定できるようにしておけば回避できてしまうため、やはりこちらも根本解決には至りませんでした。
この機能の結果としては、cookieほど簡単に再投稿できる状態にはならないため、こちらの機能の導入後は全体のアクセス数が減少したので、それなりのダメージを与えられたと思います。
連続投稿の制御
投稿された本文が過去に投稿されたものと同じかどうかをチェックし、同じ本文が存在したら投稿できないようにするというもので、これが一番効果がありました。
業者も投稿の際は、名前や本文を毎回考えているわけではなく、用意しているものを使いまわしているためだと考えられます。
実際、投稿数は1/10に激減しました。
また、あきらかに業者と思われる方から「投稿できない」という問い合わせを数回頂きました。
その時のものを公開します。
差出人:☓☓ 龍二 <ayane.☓☓☓☓☓☓☓☓@☓☓☓☓☓.com>
題名: エラー表示が出て 投稿出来ません。
メッセージ本文:
すいません、少々お尋ねしますが 昨日・今日 と 投稿 しようと思い、必要事項を記入 し 投稿ボタン を 押していますが、画像のファイル が 違うか 画像形式 が 違う為 投稿出来ません。
と ゆう エラー表示が出てしまい、全然 投稿出来ません、 そこで 私は 画像 等 も アップロード してませんし、画像のファイル が 違う だとか、画像形式 が 違う だとか、って 画像を アップロード してない、人には 関係無い話ですよね…?
どぅ ゆう事なのか、大至急 ご連絡頂きたいです、では お待ちしておりますので、宜しくお願いします。
なお、投稿エラーになった場合に、どういう制限に引っかかったのかがわかるようにすると手を打たれてしまうため、敢えて「画像ファイルの形式が違います」というエラーメッセージを表示させていました。
また、この問い合わせ内容を見ただけだと「本当の利用者かもしれないではないか」と思われる方もいるかもしれません。
でも、この問い合わせをしてきた方は間違いなく業者です。
その根拠は、「文章内にある不自然な半角スペース」です。
文章をよく見るといただくとわかりますが、ところどころ変な位置に半角スペースが含まれています。
これは、投稿制限に引っかからないようにわざと入れて、システムで判断できないようにして突破できるようにしているのです。
詳しくは、以下の記事で紹介しているので興味のある方は参照してください。
この業者からの問い合わせ内容から、何のエラーになったのかがわからないようにしておいたのも成功要因かと思います。
最後に
すでに、出会い系サイトを閉鎖して2ヶ月が経ちますが、いまだに投稿フォーム「http://linepen.com/add」へのアクセスが絶えません。
このことから、業者もSelenium(※)などのような自動スクリプトを利用して作業を自動化させていると思われます。
※Webサービスのテスト自動化ツール。一定の操作を記憶させ、同じ処理を実行することができる。わかり易い例として、楽天スーパーセールの目玉商品購入の際などに用いられているそうです。
健全なサービス提供という視点では、業者の投稿はノイズでしかありません。
ただ、コチラの記事で紹介したとおり、「利用者が少ない状態で盛り上げる」ためであれば、サイトに人がいる感を演出できるため、有益な面もあります。
詐欺など犯罪に手を染める業者の介入はお断りですが、サクラとして使える業者とは手の組むという選択肢もあるのかもしれません。
私自身は手を組むことはありませんでしたが、もし機会があれば話をしてみたいと思ったかもしれません。
出会い系サイトのビジネスに興味がある方
このような記事が提供できるのは、私が出会い系サイトを運営しているからに他ならないわけですが、訳あって出会い系サイトは現在閉鎖しています。
もし出会い系サイトの構築・運営に興味がある方は、以下の記事もご覧いただければ幸いです。
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